管理会社時代に「マンションのフロントって普段何してるの?」と友人から聞かれたことがあります。その友人は分譲マンションに住んでおり担当者をマンションで見ることもほとんどなくネットでくぐると管理会社の実態が掲示板などで書かれているのを見たことがあるようで不信感をもっているようでした。
ほとんど仕事もせずに適当に時間を潰しているのじゃないのではと考えていたようでした。そこで今回私の実体験をもとに実際はどうなのかを説明しようと思います。
まず言われるほど暇ではありません。日によっては不法駐車トラブルまたある日はゴミ出しトラブル、そして各設備関係の業者とのやり取り、社内会議、掲示物の作成、その間に理事会資料の作成、巡回業務、時には清掃員の急な欠勤対応、次の日にはマンションから漏水が発生、業者手配して現地で対応している間に明日のインターネット工事の件で電話があったりその諸々・・・
はっきり言って雑用のオンパレードです。さらにはモンスタークレーマーの居住者からのクレーム電話の対応、無理難題な要望、時にはお前呼ばわり馬鹿呼ばわりされることもあります。とどめは、上の階の音がうるさいからどうにかしてくれと日曜日の朝から携帯が鳴る。そして次の夜には別のマンションのオートロックが故障して現地に向かう羽目になる。
これらは、決してオーバーに書いているわけではありません。もちろん何もない日もあります。しかし平均10棟前後、多いフロントでは15棟前後担当していますので様々な雑用やトラブルがつき物なのです。案件によっては丸1日現地で潰れることもあるのです。次の日に理事会等あればそのあと社内に戻って資料の準備等をしたりすることもあります。
逆にこれらの雑用でストレスを抱え本来組合のためにしなければいけない提案であったり理事会・総会での時間をかけた議案書作成、管理人とのコミュニケーションや適度な巡回が不十分になるフロントも多いと思います。
そのうえ近年では,大手を中心にIT管理ソフトを使い事務作業をおこなっています。これが中高年にはさらにストレスとなっていることもあるのです。はっきりいって60代の方の中にはスマホの操作も苦手な方もいるのですから。
このように日常業務の多くは専門性を必要としないものが多くありますが精神力・忍耐力・胆力が必要で長く続けていくことは皆さんが考えている以上に大変な業務です。
普段なにもしてないように見えて実はこうした黒子になって見えないところで動いているのも事実なのです。タイプ的には、私見ですが不器用な方が多いかなというイメージです。この不器用さが一つには対応が悪い、気がきかない等のイメージを助長しているのかもしれません。
私は、前職の管理会社責任者時代にはフロントには、現地にいったら爪痕を残すようにと言っていました。たとえ短時間でも巡回にいくならば居住者目線になって行動するように指導していました。仕事目線で考えれば自分の行う業務だけすればいいのですが普段居住者の方とは接点がないのだから現地に行った時ぐらい爪痕を残しなさいと言っていました。
エントランスのステッカーが剥がれていたら直す、掲示板を見てきれいに張りなおす。使用していない画鋲・マグネットを綺麗に揃えるなど・・・見ていない様で見ているのが居住者なのですから。
今回は、マンションのフロント業務は、決して楽な仕事ではありませんというお話しをさせて頂きました。
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